今回の記事は「新しい生き方・働き方」の後編ということで、前回の内容「大学に行く意味がわからない、そもそも就職する意味ある?」の続きになります。

前回は「新しい生き方・働き方」を考える上で、

①「これからやってくる未来の現象を見据えた上で、今何をすべきか」
②「これまでの人類の働き方の歴史(過去)を振り返った上で、今何をすべきか」

という二つの視点のうち、①「未来」に焦点を当てて解説をしました。

今回の記事では、②「歴史(過去)」の方にスポットを当て、これまでの人々の働き方の変遷を踏まえた上で今何をすべきかを深く考えていくことにします。

前回の内容(未来を見据えた視点)も踏まえることで、「自分が今何をすべきか」がより明確になると思いますので、前回の記事と併せて理解してほしいと思います。

それでは、まずは今回の内容について簡潔にまとめたこちらの動画をご覧ください。


以下、この動画の内容に沿って詳しく説明します。


これからやってくる未来を見据えた場合は…


上の図は、前回の記事のまとめで触れた内容になります。

前回は、図の右側「これからやってくる未来を見据えた場合、今何をするべきか」について、

「インターネットを駆使して自分のブランドを確立し、自分自身でお金を生み出せるようになるための知識・スキルを身につけるべき」

という結論を出しました。

では、今回の記事ではこの図の左側を埋めていきましょう。

これまでの人々の生き方・働き方の変遷(歴史)を振り返った場合、どのようなことが言えるのでしょうか?


テクノロジーの発達が時代を変える


まず、これまでの歴史を振り返って、一つ確実に言えることは次のことです。

「テクノロジーの発達によって時代は変わる」

これは過去のこちらの記事「今後消える職業・なくなる仕事とは?現代社会で生き残っていくために」でも述べた通りです。これまでの人々の生活形態や経済産業の基盤は、すべてテクノロジーの発達を起点にして、新しいものに塗り替えられてきました。

以下、これについて簡単に解説しておきます。

狩猟採集社会


もともと、人類の生活基盤は狩猟採集によって成り立っていました。自分たちが生き延びるために(食糧を調達するために)、わざわざ遠くに赴き、動植物の狩猟採集を行って生活をしていた時代があったのです。

つまり、ここでの人々の生活基盤(いわば生き方・働き方)は、狩猟採集だったということです。

農耕社会


しかしその後、稲作技術の発達を起点にして、人々の生活基盤に変化が起き始めました。わざわざ遠くに赴かなくても自分たちの拠点の周辺で安定的に食糧を生産できる、農耕を中心とした農耕社会に移っていったのです。

狩猟採集社会では、食糧というライフラインを外に出て獲得していましたが、農耕社会ではそれを自分たちで生産できるようになりました。いわば、新しい技術の発達により「生き方・働き方」が、獲得経済から生産経済に変わったことになります。

産業社会(工業化社会)


そして今度は、蒸気機関という新たな動力技術の開発によって、社会構造にまた大きな変化が起きました。それまでにはなかった新しい動力源を使うことで、機械を使って効率良く大量のモノを生産して、自分たちの暮らしを豊かにできる産業社会(工業化社会)に入っていったのです。

なお、モノを生産する機械は、当時お金を持っていた資本家しか所有できませんでした。なので、多くの人は資本家に雇われ、その資本家が所有する機械を使ってを生産活動を行うことになります。「少数の資本家が多数の労働者を雇って経済活動を行う」という企業の形態はここで出来上がったことになります。

ここで、多くの人の「生き方・働き方」は、企業に勤めることを通して生活していくというものになっていったのです。

情報化社会


そして更に、今は情報通信技術が現在進行形で発達しており、情報化社会に突入しています。

インターネットを使って誰でも情報を発信・受信できる時代になり、物理的な空間を超えて、誰でも情報ベースの価値を届けたり、受け取ったりすることができるようになりました。

今では多くの人がパソコンやスマホやタブレットを持っており、ほとんどの人が毎日ネットの情報に触れています。インターネットは経済活動においてももはや必須と言えるものであるため、今やネットは私たちの生活に欠かせないものになりました。

つまり、ここにきて人々の「生き方・働き方」は、インターネットを介したものに変わっていったのです。

時代=社会構造=人々の価値観


このように、これまでの歴史を振り返ると、一つの社会構造はテクノロジーの発達を起点にして別の新しい社会構造に変わっていったことがわかります。

そしてその社会構造の変化というのは人々の生活を根本から変える「大きな変革」ですから、いわば「革命」と言えるものです。それぞれの変革は「農耕革命・産業革命・IT革命」と名付けられますが、このような革命を起こすのは、いつの時代も新しいテクノロジーの発達なのです。

そして、社会構造の変化というのは、多くの人の価値観の変化を示します。

狩猟採集社会から農耕社会への変化を考えても、外に出て自分たちの食糧を調達して生活していくよりも、自分たちの周りで食糧を生産する方が生活が安定するので「そちらの方が良い」という価値観に変わったことを意味します。また、農耕社会から産業社会への変化を考えても、農耕によって生産性を上げていくよりも、機械を使って大量にものを生み出した方が生産性は上がり、国が豊かになるので「そちらの方がいい」という価値観に変わったことを意味します。

このように、社会構造の変化というのは「テクノロジーの発達によって、それまでできなかったことができるようになり、新しい社会構造の方がより望ましいという価値観に変わった」ことを示すのです。そしてそれに伴って、人々の「生き方・働き方」も、より望ましいと言える方向にシフトしていったことになります。

そのような意味では「時代=社会構造=人々の価値観」という図式が成り立ちます。テクノロジーの発達によって、人々の価値観が変わり、社会構造が変わり、私たちの生き方・働き方も変わっていったのです。


産業社会「就職=正当という価値観の成立と崩壊」


そのような変遷を遂げてきた中で、「企業に就職することが望ましい」という人々の価値観は、産業社会の中で生まれたものになります。

「企業という形態が主体となって経済活動を行うことで、それまでよりも効率よく世の中にモノを生み出し、それによって国が豊かになり、多くの企業が急成長を遂げていく。そしてその企業の成長にひっぱられる形で、その中に属する個人の生活も豊かになる」

そのようなことに生きがいを感じられた時代に「就職することが望ましい」という価値観が生まれたことになります。実際、世の中にモノが普及していなかった時代には、それが最適化された社会構造だったため、当時はその価値観を持つことが常識だったのです。

しかし、今は時代が違います。

生産しているモノが売れているうちはどんどん経済は発展していきますが、モノが一般家庭にまで行き渡って一通り世の中にモノが普及しきると、当然同じモノは売れ行きが悪くなります。モノが不足していた時代には「どんどん生産することが必要だ」という価値観が統一されますが、それが充足された時、今後は「要らない」という価値観に変わるのです。

したがって、それ以降は同じような形で(モノをどんどん生産することで)国や企業が成長するということはなくなります。モノを生み出すメーカーの多くが厳しい状況に立たされているのはそのような理由があるのです。

そしてさらに、前回の記事でも指摘したように、日本は少子高齢化に伴って終身雇用という企業の制度や年金制度はどんどん崩れてきています。今は当時の成功方程式が当てはまらず、国や企業の成長度合いもどんどん薄れてきているため、当時のように「就職することが望ましい」と言える状況ではなくなってきているのです。


情報化社会「新しい生き方・働き方の成立」


そんな中、今ではIT革命によって、新しい社会構造が出来上がっています。インターネットを駆使して個人レベルで誰でも経済活動を行うことができるようになったのです。いわば、企業だけではなく個人も経済活動の主体になることができる時代になったことになります。

昔の産業社会の中では、経済活動の主体は主に企業だったので、各個人の仕事場は会社であるのが一般的でした。

「決められた時間に・決められた場所に・決められた服装(スーツ姿)で出勤し、会社から与えられた仕事をこなすことで決められた額のお金をもらう」

これが当時の常識であり、これによって企業も国も成長し、それに合わせて個人も豊かになって生きがいを感じられる時代だったのです。

しかし、IT革命によって個人レベルで経済活動ができるようになった今では、当時の常識はそのまま当てはまりません。

「好きな時・好きな場所で(いつどこにいても)・好きな格好で(どんな服装でも)、好きなことを「価値ある形で」発信することで、自分の力で大きな額のお金を稼げる」

このようなことが可能な時代になったのです。


おそらく、これを最もわかりやすい形で体現しているのが、YouTuberではないかと思います。彼らは、家の中でも旅行先でも、好きな時間帯に、好きな格好で、自分が伝えたいことや見せたいものを動画にして、視聴者が「面白い・かわいい・勉強になった・また見たい」など、価値を感じるような形で発信することで大きなお金を得ています。

もちろん、彼らはネット上だけではなくリアルの場でも活動しています。オフ会を開いてリアルの場でファンサービスをする人もいれば、自分のライブを開催して視聴者と直接触れ合って価値を提供する人もいます。

このように、大きな成果を出しているYouTuberは、インターネットを活用して自分のブランドを効果的に届け、それによってオンライン上でもオフラインの場でも好きな形で経済活動を行うことができているのです。

また、私は世間一般でいうYouTuberではないですが、私も基本は同じような形式で活動しています。

法人化はしているので一応会社は作っていますが、パソコンとネット環境さえあれば、基本的には好きな時に・好きな場所で、自分が伝えていきたいお金に関することやビジネス全般の教育を、オンラインコンテンツ・個別コンサルティング・リアルのセミナー等の形式で届けて、活動しています。

このように、インターネット上で自分の媒体を作って情報を発信し、自分独自のブランドを感じてもらえれば、誰でも個人レベルで他者に大きな価値を提供し、経済活動を行うことができるのです。

そのようなことがわかれば、「就職することが正当な道だ」という当時の常識をいまだに持っていることが、どれだけ時代遅れの考えなのかは理解できると思います。

産業社会にはなかった新しいテクノロジーの発達によって、新しい「生き方・働き方」が可能になった現代では、企業のホームページの採用欄を見ることだけが、新しいことを始める手段ではないのです。


過去を振り返った上で、今何をすべきか

企業の中ではなく、自分自身でお金を生み出す


ここまでの内容をまとめると、次のようなことが言えます。

これまでの人々の生き方・働き方というのは、テクノロジーの発達によって変化してきた。一つの技術の革新によってそれまでにできないことが可能になり、それに伴って価値観・社会構造・生活形態が変わってきた。

そして今では、産業社会にはない技術の革新によって新しい社会構造が生まれている。産業社会当時の「企業就職=正当」という価値観はそのまま当てはまらない状況になっており、インターネットを活用することで個人レベルでも経済活動を行える(個人レベルで戦える)フィールドを持てるような時代になった。

そしてそれを踏まえた上で「今何をすべきか」については、前回の記事で述べたことと同じ結論になります。

「個人レベルで利用できるインターネットを駆使し、自分独自のブランドを確立して、企業の中でお金をもらうのではなく、自分自身でお金を生み出す」

そのための知識やスキルを身につけることが重要だということです。

自分のメディアを構築して日々発信すべき


そしてそのような状態を作り上げるには、ネット上に独自の媒体を構築し、日々価値ある発信をして自分のブランドを少しずつでも高めていくという作業が大事になってきます。

ここでいう媒体というのは、ブログ・YouTube・各種SNS(ツイッター・フェイスブック・インスタグラム)などの自己メディアです。そのような媒体を通して、自分の見込み客となる人が「わかりやすい・役に立つ・共感できる」といった形での価値を感じるような発信をしていくことで、少しずつ自分の発信に興味を示してくれる人が出てきます。

さらに、前回の記事で言ったようなストーリーや、そのストーリーから生まれる理念がその発信に反映されると、徐々に自分独自のブランドが形成されることになります。それをしっかりと伝えることができれば、「あなただから」という理由で分を選んでくれる人が出てくるようになるのです。

未来の現象を見据えても、過去を振り返っても、今やるべきことは同じということですね。


まとめ


それでは、最後に前回の記事の内容も合わせてまとめておきましょう。

◎これからやってくる未来を見据えると、少子高齢化現象はどんどん進行し、人工知能も加速度的に発達する。そのため、もはや国の保障も企業の制度も当てにして生きていくことはできない。

◎これまでの人類の働き方の歴史(過去)を振り返ると、テクノロジーの発達によって時代は変わってきたと言える。そして今はIT革命により個人も経済活動の主体になれる時代に変わったので、産業社会で通用していた「企業就職=正当」という価値観はそのまま当てはまらない。

◎未来を見据えても、過去を振り返っても、今すべきと言えることは一つ。「インターネットを駆使して自分独自のブランドを確立し、自分自身でお金を生み出せるようになるための知識やスキルを身につける」こと。

ここまでの内容を理解し、是非これからのご自身の活動に役立ってほしいと思います。