今回は、ビジネスに必要なライティングスキルの一つである「ストーリーテリング」の概要を説明していきます。

この記事を読むことによって、
・「ストーリーテリングとは何か?」
・「ストーリーにはどのような力が備わっているのか?」
・「なぜビジネスでストーリーテリングが必要だと言えるのか?」
ということを理解することができるようになります。

ストーリーには多くの人が思っている以上の力が秘められていますので、ぜひここでストーリーの重要性を押さえておいてほしと思います。

では、まずはストーリーについて簡潔にまとめたこちらの動画をご覧ください。


以下、これについて詳しく解説していきます。


ストーリーテリングとは?


まず、ストーリーテリングとは「自分の伝えたいことを物語の形式を用いて描写すること」を言います(「シナリオライティング」「ストーリーライティング」という言葉を使った場合も、ここでは同じものを示すと思って下さい)

では、なぜ「伝えたいことを物語形式で描写すること」がビジネスに必須のスキルになるのでしょうか?

結論から言うと、物語形式で描写することによって、顧客に対するアプローチとして必要な次の三点を満たすことができるからです。

①興味を持ってもらうことができる
②深く理解してもらうことができる
③価値を感じてもらいやすくなる

この三つを見ただけで、勘のいい人は、①=「集客」、②=「教育」、③=「販売」という言葉と結び付けたのではないでしょうか。

そう…ストーリーテリングは、DRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)の三つの要素「集客・教育・販売」全てに通じる非常に重要なスキルと言えるのです。

以下では、これら三つを一つずつ掘り下げた上で、ストーリーのもつ威力を解説していこうと思います。


ストーリーテリングの力①「興味を持ってもらえる」



まずは一点目。

「ストーリー形式で描写することによって、人に興味を持ってもらうことができる」、これは小説・漫画・映画などを思い浮かべてもらえればわかりやすいのではないかと思います。

小説・漫画・映画…これら三つは媒体は違えど、すべて「物語」という形式です。そしてこれらはすべて、人々に対して何か機能的な価値を与えるものではありません。

小説を読むことで何か自分の人生に役に立ったり、漫画を読むこと自分の生活の利便性が増したり…そういったことは基本的にはありません。物語には「役立つ・便利になる」といった機能的価値は特にないのです。

しかし、そのような機能的価値がないにもかかわらず、小説であれば何百万本も売れることがあり、映画であれば一つの作品で百億円以上の興行収入をたたき出すことがあります。機能的価値はないのに、多くに人はお金を払ってまでその物語作品を見たいと思うのです。

また、日本の映画の歴代興行収入1位といえば「千と千尋の神隠し」ですが、この作品はテレビで再放送されるたびに視聴率40%前後を記録しています。話の中身を知っているにもかかわらず、何度も観たいと思う人も多いのです。

つまりこのことから、「(魅力的な)物語にはそれほどまでに人の興味を引く何かが備わっている」ということになりますね。

そしてその「何か」というのが具体的に何なのかについては、次回以降の記事で明らかにしたいと思います。


ストーリーテリングの力②「深く理解してもらえる」



次に二点目。

「物語形式で描写することによって、なぜ深く理解してもらうことができるのか」についてですが、それは、人間には「情報を処理する際に、物語的編集を施すことによってそれを深く理解する」という傾向があるからです。

学校の歴史の授業を思い浮かべてもらえればわかるかと思いますが、教科書や年表を読んだだけでは、たいてい歴史上の出来事は頭に入ってくることはありません。客観性を徹底した情報や箇条書きで書かれている情報は、頭に入りづらいのです。

しかし、登場人物の心情が会話や言動に組み込まれた「物語」として解釈すると、その出来事がすんなりと理解できるということはよくあります。歴史を物語形式で作品化した漫画や映画などはよく見かけますが、あのような形式は非常に記憶に残ります。

もちろん、歴史をすべて物語形式で理解することが良いことかどうかは別問題です。物語的解釈というのは「歴史的事実の矮小化」につながるという可能性もあるため、全てに物語解釈を施して理解をすることには議論の余地はあるかと思います。

ただ、一つの事実として、物語的解釈は情報の深い理解につながるというのは確実に言えることです。人間が情報を処理する際には無意識に「物語的解釈」を施していることも多く、物語形式はそれだけ、人に深い理解を与えるものなのです。


ストーリーテリングの力③「価値を感じてもらえる」



そして三つ目。

「物語形式で描写することで、人に価値を感じてもらいやすくなる」、これは②の延長と考えてもいいと思います。

見たところ何の価値もないただの石ころでも、その石ころの背景にあるストーリー(物語)を知ることで、人はその石ころに計り知れない価値を感じることがあるのです。

例えば・・・

この石ころは、今は世界で活躍する有名なサッカー選手が、小学校時代の登下校中にいつも決まって蹴り続けていた石です。

その少年は小学校時代、サッカーボールを蹴りながら登下校をすることは禁止されていたが、どうしてもサッカーが上手くなりたくて、登下校中も何か決まって同じものを蹴り続けながらサッカーの腕を磨いていたかった。

そんな時に蹴ろうと思ったのがこの石ころです。少年は「誰よりも上手くなってやる」という強い意志と共に、来る日も来る日もこの石ころを蹴り続けていました。

この石ころは、今では世界で活躍するプレイヤーが少年時代に抱いた「どうしてもサッカーがうまくなりたい」という強い思いが込められた、貴重な石ころなのです。

このような背景を伝えれば、そのサッカープレイヤーのファンであれば、お金を出してでもその石ころを買う人が出てくるはずです。

このように、ストーリーを知ってもらうことで価値を感じてもらいやすくなるのです。

これは②の「理解してもらう」ことの延長です。深く理解してもらうということは、気付かなかった価値に気付いてもらうということになりますので。


ストーリーテリング概要のまとめ


というわけで、これまでストーリーが持つ力について、具体的には三つ詳しく説明してきました。これまでの内容をまとめると、ストーリーには、

人をひきつけ、その人に内容を深く理解させ、価値を抱かせる

そのような威力が備わっているのです。

だからこそ、ブログやメルマガで情報発信をする際にも、ストーリー形式で描写することでかなりの効果が期待できるということになるのです。