◎やりたいことを見つけるスキルを奪うものの正体
◎やりたいことがないまま自分でビジネスを初めてしまう人が陥る罠
記事の後半では、この内容をもとに「これからの時代における勝ち組の条件」にも触れていますので、じっくりと読んでいただければと思います。
では、まずは今回の内容を簡潔にまとめたこちらの動画からご覧下さい。
以下、これに沿って詳細を解説していきます。
目次
「やりたいこと」と「できること」
まず、今回の内容の大前提として共有しておきたいのは次のことです。
これは例えば・・・
◎大学の科目選択では「自分が学びたい科目」ではなく「単位がとりやすい科目」を選択する
…といった傾向です。いずれも「やりたいこと」ではなく「今できること」を基準にする典型ですね。
また、私の経験上コンサルティングをやっていると、次のような発言をする人は結構多いです。
この言葉は「過去獲得したリソースを元に、今の手持ちのカードだけで勝負しよう」という意味ですね。これも、今できることの範囲内で何かをやろうという考えになります。
このように、多くの人は新しいことを始める際「それを心の底からやりたいと思っているのか」よりも「今それが自分にできそうかどうか」を基準にする傾向があります。おそらく思い当たる節がある人も多いのではないかと思います。
では、なぜ「今やりたいと思うこと」を基準に取り掛かることを決めないのでしょうか?
結論、やりたいことなんてない
多くの人がやりたいことを基準にしない、その一番の理由は「そもそも心の底からやりたいと思えることがないから」です。
これは当ブログの過去の記事でも何度か指摘していますが、現代人の多くはやりたいことを見つけるスキルが養われていません。正確に言えば「養われていない」というよりも、私たちは普通に生きているとそのスキルが「奪われていく」のです。
では、そのスキルを奪う存在が何なのか?・・・それは「学校」です。旧態依然とした学校教育が、私たちからやりたいことを見つけるスキルを奪っていくのです。
これは、学校のあり方を考えればわかると思います。
これが学校の中で強いられることです。学校では、これをしっかり実践できる人がお利口さんとなり、逆にそのルールからはみ出た行為は禁止されて叱られる対象になるのです。
そしてこのような学校での生活をずっと続けていると、徐々に次のような意識が芽生えてきます。
・「与えられた物事に従うことが良いことだ」
・「自分のやり方で自由にやることは悪いことだ」
自分のやり方でやり通すことも制限され、与えられたものをこなせる人が褒められることになるため、結果自分がやりたいと思えることも徐々に見つけられなくなっていくのです。
では、なぜ学校が上記のようなスタイルをとっているのか?
それは、子供が社会に出たときに労働者として使える人材にしておくためです。言い換えると「会社の中で言われたことに忠実に従う労働者を大量生産するため」です。つまり、学校は労働者育成機関なのです。
それは会社のあり方を考えれば納得がいくと思います。会社も、そのあり方は学校と何ら変わりません。
これが会社の労働者に求められることです。これをミスなく高いレベルでできる人が、いわゆる仕事ができる人なのです。
このことからも、学校教育は労働者を育成することを前提に設計されていることがわかります。つまり、学校での教育は、行き先が決められた教育なのです。そのような「他者に行き先を決められた教育」の中では「自分で行き先を決める生き方」なんて実践できるわけがありません。だから、自分がやりたいと思えることも見つけられない人が多いのです。
これが「やりたいことを基準にしない」一番の理由になります。そもそもその基準を奪われてしまっているのです。
やりたいことがないままだと・・・
上記の理由から、現代人の多くはやりたいことがないまま大人になっていきます。
そして最近では働き方にも多様性が現れ、特に令和に入って以降はインターネットを活用して自分でビジネスをしようとする人が増えてきています。心の底から「これがしたい!」と思えるものがないまま、自分でビジネスを始める人も出てきているのですが・・・ただ、個人的にこれには注意が必要だと思っています。
自分の軸とも言える「やりたいこと」がない状態でインターネットを使ってビジネスをしようとした時に、多くの人が陥ってしまいがちなパターンがあるのです。
それが次のようなパターンです。
自分の軸がないままインターネット上で何かをやろうとすると、数字やアルゴリズムの奴隷になったり、フォロワーのラジコンになったりするのです。
具体的には「ブログのアクセス数、YouTubeの視聴回数、SNSのいいねの数など、プラスの反応が取れると嬉しくなり、その数字を取るために躍起になる」ということです。この状況は結構見受けられます。自分の軸がない人間は、その数字を基準にもっと頑張ろうとするため、数字やアルゴリズム支配される奴隷になりやすいのです。
また、自分の媒体が強くなってフォロワーが多くなってくると、一般フォロワーから「次回はアレをやってください!」というリクエストが来ることがあります。本来、そのようなリクエストに対しては、自分の軸と照らし合わせて応えるかどうかを決めればいいのですが、軸がない人は人気が欲しいあまり可能な限りリクエストに応えようとします。すると、いつまでも視聴者の要望に振り回されるラジコンになってしまうことになるのです。
このように、自分の心の内側に本当にやりたいと思えるものが確立されていないと、外からの指令に振り回されて、結局ふとした瞬間に虚無感に陥ります。「あれ、結局自分は何がしたいんだっけ?」「なんか違う」という感覚になるのです。
正直、このような人はこれからどんどん増えていくと思います。「数字を稼ぐため」とか「大衆の人気を得たいがため」に、中には過激なことをする人も出てくると思いますが、そのようなことをしても結局我に帰った瞬間に虚しさを抱くのです。
これからの時代の勝ち組の条件
したがってこのような状況を鑑みると、これからの時代は「自分のやりたいと思えることがある」状態を作ることは非常に重要です。心の底から「これがしたい!」と思えるものを持っていることがこれからの時代の勝ち組と言っても過言ではないと思います。
自分のやりたいことを軸にビジネスができるかどうか(やりたいことでマネタイズできるかどうか)が重要になるのであって、単純に稼げる金額の大きさを基準にしてる人間は、先の理由からどんどん行きづらくなっていくと思います。
ただし、ここで一つ重要なのは「自分がやりたいと思えること」とは、自立的な自己の判断でそう思えることが重要です。依存的判断で他から「やるべき」だと刷り込まれたことではなく、自立的判断で「やりたい」と思えることという意味です。
例えば、「自分の会社を大きくしたい」とか「タワーマンションの高層階に住みたい」などはおそらく原始的な喜びにはならないと思います。「大きなお金を稼ぎたい」というのも同じです。
これらは、過ぎ去った産業社会の中での成功者の典型として祭り上げられたものですが、そのような古い社会構造の中で他者から羨ましいと思われていたことを「自分もやりたい」と今思っているのであれば、おそらくそれは依存的判断で獲得すべきだと刷り込まれたステータスです。自分の原始的な喜びではない可能性は高いです。
これは「情熱」というものの性質を考えるとわかりやすいと思います。
自分の本当にやりたいと思えるその「情熱」には、客観的合理性はありません。自分が情熱を持って取り組めるものは、その性質上多くの人に理解されるものではないのです。
例えば、登山家は山に登る理由を「そこに山があるから」と言います。客観的に見たら、そこには合理性のかけらもありません。ただ、登山家本人からすれば、それを本当にやりたいと思って(それ自体に情熱を持って)取り組んでいるのです。
つまり、情熱とは自分の内側にあるのであって、他の人にどう見られるかなど関係ないのです。なので、誰もが羨ましいと思うことを自分もしたいと思っているとすれば、それは他者から刷り込まれた依存的な願望である可能性は高いということです。
では、自分が情熱を持って取り組める、本当にやりたいことを見つけるにはどうすればいいのか…?
それに関しては過去のこちらの記事「やりたいことを見つける方法!人生の夢や目標がない無気力な人へ」で具体的に解説をしていますので、参考にしてください。
まとめ
最後に、これまでの内容をまとめておきましょう。
◎それには、幼い頃に受けてきた学校教育が影響している(既存のルールをもとに「行き先を決められた教育」を受けてきているため、やりたいことをもとにした「自分で行き先を決める生き方」を実践するスキルが育まれない)
◎現代の情報化社会では、やりたいことも定まらず、自分の軸がないまま物事に取り組むと「数字やアルゴリズムの奴隷」と化したり「フォロワーのラジコン」と化していく(これからの時代の勝ち組の条件は「これがしたい!」と思えるものを持っていること)
◎自分の本当にやりたいと思える「情熱」には、客観的合理性はない(自分が情熱を持って取り組めるものは、その性質上万人に理解されるものではないため、誰もが羨ましいと思うものを自分もほしいと思っているとすれば、それは刷り込まれた願望)
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