「リベンジ」という名からわかる通り、この行為はフラれたことに対する「復讐・恨み」を目的としており、主として男性側が女性の恥ずかしい画像を投稿するということが昨今問題になっているのです。
このリベンジポルノが行われると、
ある男が別のモノを勃ち上げて、女は股を開いていた
そんな状況に遭遇することになります。
これはもう、女性の側からすれば堪ったものではないでしょう。しかも一度投稿された画像は、その後拡散・コピーされてしまえばずっと消えることはありません。実際に画像などを投稿された女性の精神的な苦痛は計りしれないものがあると思います。
インターネットの普及によって誰でも情報を発信・受信できるような現代においては、常にそういった画像が拡散され消えることはないという危険が伴います。そのような意味でも、法規制による対応は間違いなく必要でしょう。
ただ、ひとつ言っておくと・・・
そういう画像って、見た側も被害者になることはあるからな。露出狂の公然わいせつ罪でモノを見せられた側が事実上の被害者になるのと同様、リベンジポルノでも、画像を見た側の気分が悪くなることあるからな…。
被害者面している女に言いたいのだが、そういう写真を元彼に撮らせている時点で、リベンジポルノの被害者は事実上の加害者でもあるわけだからな。まったく…そもそも一体お前の裸を誰が見たいと思うんだ?
俺だよ。
・・・あ、失礼。これ以降はまじめにいきましょう。
リベンジポルノと脳科学
で、こういったリベンジポルノにまつわる報道を耳にしていると、世間ではどうも
◎画像を投稿された女性=被害者
という単純な二項対立的図式でとらえられているだけのような気がします。
もちろん、リベンジポルノの行為自体は許されるわけもないのですが、これを「男性のこのような行為は許せない」「女性がかわいそう」といった、表面だけを見た短絡的考えで処理しても根本的な解決にはならないと思います。
事実、このような事件の報道は最近になって多くなっていますが、「こういった事件が多い」ということは「リベンジポルノ行為を行う男性側の心理にも一定の普遍性がある」という見方もできます。
また、男性側の目的は「復讐」と決まっており、そのターゲットも「元交際相手」と明確になっています。そのような意味でも、こういった行為を行う男性は、無差別に犯罪を起こすようなクレイジーとは言えません。
リベンジポルノは理由もターゲットも明確にしたうえでの行為なのであり、そのような行為に及ぶ男性の心理に一定の普遍性があるのであれば、今後誰であってもそのような行為に及ぶ可能性はあることになります。
重要なのは男性をそのような心理・行動に陥れた原因の究明です。これを理解せずにいては、どれだけ法という外側の力で規制をかけても、一向に問題の根本的な解決には至らないでしょう。
私が思うに、このような事件で一番問題なのは男女が交際関係に終止符を打つ際、お互い分かり合った状態になっていないということです。
お互いが納得したうえで別れたのであれば、恨みを持つということはありません。「女性が男性のことを理解せずに一方的に連絡を断った」「男性は女性のそのような行為を理解できずに愛情が憎悪に変わった」といったことが起こることが問題なのです。
そして、この男女が分かり合うことを考える場合に大きなヒントを与えてくれるのが、私がビジネスをする上で重要視している「脳科学」です。マーケティングで大きな可能性をもつと指摘してきた脳科学的な視点が、現代のこういった問題の解決のヒントにもなるのではないかと思います。
そこで、ここでは脳科学的な視点から、リベンジポルノを含む最近の交際関係のもつれから発展する事件を考えていきましょう。
それでは、まずは内容を簡潔にまとめた以下の動画をご覧ください。
以下、これについて詳細に解説していきます。
男の脳と女の脳の違い
そもそも「男性の脳」と「女性の脳」はその構造が大きく違い、それに伴って心理や発言にもさまざまな違いが生じてきます。これを理解すると「男女が分かり合うことがいかに難しいか」ということも分かってくるのです。
まず、男性と脳と女性の脳の構造的な違いはいくつかありますが、その最も代表的なものが「脳梁(のうりょう)」の大きさの違いです。
脳梁とは、右脳と左脳をつなぐ神経の束のことであり、一般的にこの脳梁は男性よりも女性の方が太いということが分かっています(もちろん個人差はあります)。
この事実から、女性が会話をする時などは(右脳と左脳をつなぐ脳梁が太い分)脳全体を使って話をしており、逆に男性が会話をする際はほぼ左脳だけを使って話をしていることが明らかになっています。
つまり、男性は左脳を活かして論理的に話を進めていこうとするのに対し、女性は脳全体を使って会話を進めているため、直接の話題とは関係のないことにまで話が発展する傾向が強いのです。日常の会話を思い返してみてみると、これには納得がいくのではないでしょうか。
このため、女性の場合は全ての情報が混在してしまい、筋道立てた論理的な話をするのが苦手な傾向があります。比較的女性が感情的になりやすいのもそのためだと言われています。
一方、男性の場合は主に言語中枢のある左脳だけを活用して話を進める分、会話中に感情的になることは少ないです。
これは裏を返せば、男性は感情的になりにくい分、人に共感できる能力に乏しいと言うことができます。女性の場合、相手が喜んでいた時は一緒に喜び、悲しんでいた時は可哀想だと思う度合いが強いですが、男性の場合、相手が喜んでいても悲しんでいても、それ自体女性ほどには自分の心に響くことはないようです。
・女性は論理的思考力は劣っているが、情に厚く人の心を察することが得意
このことは、すでに脳科学的に明らかになっているのです(くり返しになりますが、あくまで一般的な傾向です)。
男女の口喧嘩の際は…
そこで、こんな経験ないでしょうか?
男性と女性が口げんかをする際、女性は感情的になり、話題とは関係のない今までの不満までをもやたらと口にするのに対し、男性は話の論理性を重視し、女性の発言の論旨のずれなどを指摘して批判する。そしてその男性の態度が余計に火に油を注ぐ形になり、女性はさらに感情的になって男性の言う論理を受け付けなくなる。
こういった場合、
◎女性側からすれば「論理をつきつめて話す=ただの屁理屈」(マイナス)
なのであり、こういった違いが生じるのは男女の脳の構造上、仕方ないことなのです。
「どうして相手は自分のことをわかってくれないんだろう」と男女ともに相手を疑問に思い、そこに不快感が伴うこともあると思いますが、脳科学的に言えばそもそも男女はすれ違って当たり前なのです。
まずは、この認識を持つことが重要でしょう。
男女の恋愛にルールがない以上、どちらが正しいということは言えません。相手が理解してくれないことを不満に思い、時には自分の言い分を相手に無理に押しつけたくなることもあるかもしれませんが、それは逆効果です。
人間の脳は外部からの強制的なコントロールを嫌います。これは仕事や勉強においてもそうですが、他人から無理矢理やらされることには多大な苦痛を伴うものです。
自発的に好きだと思ってやるのでなければ脳内のやる気スイッチである“ドーパミン”は分泌されず、良い結果には結びつかないことがほとんどです。
男女の恋愛の場合、お互いに脳の構造が違うということを理解することが「お互いを分かり合う」第一歩なのではないでしょうか?脳の違いから「男女はすれ違って当たり前」という認識を持つことで、 相手の理解できない部分にも寛容になることができると思います。
では次回の記事では、リベンジポルノなどの事件の直接的な原因と考えられる「別れ話・失恋」に焦点を当てて考えていきたいと思います⇒「失恋で立ち直るまでの期間が男女で異なる理由を脳科学的視点から解説」
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