
「どの市場に参入し、どんな人を対象に、どのような競争優位性を持って自分の商品・サービスを提供していくのか」をしっかりと練った上でビジネスに着手する必要があるのです。
そしてその市場参入戦略を考える上で押さえておくべき重要な理論が存在します。それが、“近代マーケティングの父” とも称されるアメリカの経営学者フィリップ・コトラーが提唱した「STP分析」というフレームワークです。
本記事ではこのSTP分析の内容をまずは詳細に解説し、さらにその上で「資金の限られたスモールビジネス実践者はこの理論をそのまま使うべきか」について個人的な見解を提示していきます。
社会構造の変遷・時代の変化を正しく捉えながら、今の時代に自分にとっての最適なビジネスを学ぶことが可能ですので、これから自分のビジネスで(自分自身の力で)お金を生み出していきたいとお考えの場合はぜひ無料メルマガでの情報もお受け取りください。
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目次
コトラーのSTP分析とは?
まず「STP」とは、それぞれ次の頭文字を取ったものです。
T:ターゲティング…細分化した中でどの市場に参入するかを選択する
P:ポジショニング…参入市場の中でどんな立ち位置を取るかを決める

以下、一例としてゲーム業界を取り上げてこの「STP分析」を簡単に解説していきます。
STPのS:セグメンテーション

最初の S「セグメンテーション」は “市場細分化” と訳されます。これは不特定多数の人々が集まる巨大な市場を、共通のニーズや特徴を持つグループごとに“切り分ける”作業のことです。
例えばゲーム業界であれば、市場における顧客(主にゲームプレイヤー)を次のように複数のグループに細分化します。
【市場②】手軽にプレイすることで短時間でリフレッシュしたい層
【市場③】ゲームの内容以上にゲームを通して他者と交流したい層
【市場④】eスポーツでの賞獲得など、ゲームで目標達成したい層
このように切り分け、顧客をグループ化する作業が「セグメンテーション」です。
なお、上記は顧客のニーズ(ゲームをプレイする目的・心理)ごとに「①〜④」の4つに切り分けた結果ですが、この市場の分割の仕方はあくまで一例です。実際にセグメントする際には「顧客の年齢や性別・居住地域・心理・行動パターン」などの特定の基準を考慮しながら適切に切り分けていくことになります。
セグメンテーションはあくまで「人(顧客)」を特定の基準に沿って複数のグループに分割することを指しますので、その点は押さえておいてください。
そしてその切り分ける際の “特定の基準” とは、主に次の4つを指します。セグメンテーションの際には以下の4つの基準(4つの変数)を考慮しながら市場を複数に分割し、顧客をグループ化していくことになります。
◎地理的変数・・・・居住地・勤務地・その地域に根差した気候や文化など
◎人口統計的変数・・年齢・性別・家族構成・年収など
◎心理的変数・・・・価値観・趣味・性格・目的意識など
◎行動変数・・・・・商品の利用頻度や商品購入に関わる行動パターン
先ほどのゲーム業界のセグメンテーション例では、上記項目のうちの「心理的変数」を基準にゲームユーザーのニーズごとに切り分けたことになります。
他にも、例えば「行動変数」を基準にする場合であれば、ゲームをプレイする頻度や時間を元に「ライトユーザー/ミドルユーザー/ヘビーユーザー」という切り分け方ができますし、「人口統計的変数」を基準にして年齢ごとに「10〜20代(ヤング)/30〜40代(ミドル)/50代〜(シニア)」という切り分けをすることも可能です。
また、複数の項目を組み合わせて次のように切り分ける場合もあるかもしれません。

この場合、市場を9つに細分化していることになります。
「何の項目を基準に、どのように切り分けるか」に関しては、市場調査から得たデータを元に、
競合他社の状況・自社の強み・見込める売上や利益などを考慮しながら決めていくことになります。
そこでは、自社にとって不適切な変数を基準にしてしまったり必要以上に細かく切り分けてしまわないよう、主観的な思いつきで細分化するのではなく客観的なデータを元に効果的なセグメンテーションを行うことが重要になります。
これが、STPのS「セグメンテーション」です。
STPのT:ターゲティング

次の T「ターゲティング」とは、セグメンテーションで切り分けた市場の中から“自分が参入する市場を選択する”ことを言います。
先ほどのセグメンテーションを元に考えると…
【市場②】手軽にプレイすることで短時間でリフレッシュしたい層
【市場③】ゲームの内容以上にゲームを通して他者と交流したい層
【市場④】eスポーツでの賞獲得など、ゲームで目標達成したい層
上記4つの中から「②の市場に参入しよう!」と決めること。
言い換えると「②の人たちを顧客にしよう!」と決めること。
この選択と決定が「ターゲティング」です。
なお、参入する市場を選択してターゲットを選定した上で、より詳細にターゲティングをしていく場合もあります。
例えば、上記の②を選択する場合であれば「手軽にプレイすることで短時間でリフレッシュしたい」と考える人がターゲットになりますが、その中でも「特に30〜40代のサラリーマンで、お金に余裕はあるけどあまり多くの時間を取れない人を対象にしよう!」などと、自社の強みなどを考慮に入れながらターゲットをより具体的に絞るケースもあるということです。
また、ここではターゲットに対してより的確で訴求力のあるメッセージを届けていくために「ペルソナ(たった一人のお客様像)を設定する」場合もあります。
いずれにせよ、このようにSで細分化した市場の中から自分が参入する市場を選択すること、つまり「どの市場で勝負するのかを決めること/どんな人を顧客にするのかを決めること」
これが、STPのT「ターゲティング」になります。
STPのP:ポジショニング

最後の P「ポジショニング」とは、参入する市場の中の競合他社の立ち位置を確認した上で自社の独自の立ち位置を決めていく作業です。
ここで効果的なポジショニングができれば、顧客(ターゲット)の頭の中には「〇〇といえばこのゲーム会社!」「〇〇といえばこのゲームプラットフォーム!」という認識が形成されることになります。独自のポジションを確立することで顧客にそのような認識を持ってもらえるかどうかが、ここでのポイントになります。
これを先ほどのターゲティング例をベースに考えてみると…「手軽にプレイすることで短時間でリフレッシュしたいと考える層」をターゲットにしたゲームであれば、おそらく最も主流なのは「隙間時間でも爽快感が味わえるパズルゲーム」なのではないかと思います。同じ顧客層を狙う競合であれば、すでにそのようなゲームやサービスは提供しているはずです。
そんな中、あえて競合と被らない領域として「隙間時間でも十分楽しめるRPGのリメイク版」を中心に展開していくというのは一つの手かもしれません。
このような考えのもと「昔懐かしいRPGのリメイク版のプレイを通して、主に30〜40代男性が最もノスタルジーな感情を味わうことのできるゲームプラットフォーム」という独自のポジションを確立する、などは考えられるのではないかと思います。
もちろん、これもあくまで一例に過ぎません。実際にポジショニングに取りかかる際には、自分の目で競合他社をじっくり観察した上で(場合によってはその競合の製品を購入して利用してみた上で)独自の立ち位置を考えていく必要があります。
このように「競合と被らない領域」を確保したり「競合に勝てる領域」を見つけ、そこに旗を立てて独自のポジションを確立すること。そしてその結果として、顧客の脳内に「〇〇といえばココ!」という認識を形成させること。
これが、STPのP「ポジショニング」になります。
STP分析の基本のまとめ
以上が、STP分析の基本になります。
T:ターゲティング…細分化した中でどの市場に参入するかを選択する
P:ポジショニング…参入市場の中でどんな立ち位置を取るかを決める
これは市場参入戦略における基本理論であり、新規事業立ち上げの際のマーケティングの指針になるものです。
フィリップ・コトラーがこのSTP分析を提唱したのは1970年代であり、提唱されてからすでにかなりの年月が経っていますが、現代マーケティングでもいまだに一定の有効性を保っている点でこれは非常に優秀なフレームワークと言えます。
したがって、まずはこのSTPの理論をしっかりと押さえることが大事です。
ただし、STP分析を元にしたマーケティングでは、必ずしも「S→T→P」の順番に着手しなければいけないわけではありません。
とりわけ資金の限られたひとり起業家などのスモールビジネス実践者の場合、「S→T→P」の順番にアプローチを施すことは個人的にもオススメしていません。資金力のある大企業とそうではない個人や中小企業とでは、効果的なアプローチの仕方も変わってくるのです。
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