・「ウイルスが拡散しているのか?」
・「歪んだ情報と国民の負の感情が拡散しているのか?」
どちらが先行しているのかよくわからなくなっている情報弱者・ピオリムです。
正直、今回のコロナウイルス問題は政府にとっても非常に対応の難しい問題だと思います。
「誇大な煽情」の行使で国民の不安を誘発してはいけないが、
「甚大な惨状」の招致だけは断固回避しなければいけない、
そんな両者の間で板挟みになりながら、対応が後手に回ったり、急遽思い切った施策に出たり…そしてその対応をマスコミや野党に批判され、見える敵と見えない敵との間でもう一つ板挟みになりながら日々対応を迫られている感じですね。
そして、今回の件に伴う個別具体的な判断・決断は、政府だけではなくビジネスをする私たちにも要されています。
「リアルで開催を予定していたセミナーやイベント等はどうするのか?」
これについては、それを開催する側が個々の状況に応じて、それぞれ責任を持って判断すればいいとは思うのですが、皆さんはどうしていますでしょうか?
今回は、これに関して「私自身がどう思うか」の個人的な見解を示した上で、それをもとに、ビジネス一般に重要だと言えることをシェアしたいと思います。
インターネットビジネス最強?
まず個人的には、リアルで大勢の人が集まるような催し物は、どんなに価値が提供できるものであろうと「今は」徹底的に控えるのがいいと思っています。
自分のビジネスの収益源の多くがリアルの活動によって担保されているのであれば、何とかオンライン上で価値を届けられ、かつマネタイズができる方法をまずは必死で考えるべきかと。
もちろん、業種や事業形態によってそれが不可能なものがあることは承知の上ですし、リアルの空間でしか届けられない価値が存在することも理解しています。
ただそれでも、少なくとも私たちのような業態に限っていえば、一つの室内に大勢が集まるようなイベントは一時完全に止め、今はオンライン上での活動や勉強に力点を置いた方いいと思っています。
国内外で感染の拡大が懸念されており、先ほど言った「甚大な惨状」を招く可能性がミリ単位でも上がる中でもリアルイベントの強行突破を優先する理由は、はっきり言って「ない」と思います。
ましてや、リアルイベント自粛に伴う売上激減を憂慮するあまり、オンライン上でのマネタイズ方法を知らない自分の無知を棚に上げ、あるいはその勉強をこれまでしてこなかった自分の怠慢を棚に上げ、イベント自粛を呼びかける政府の側を批判するのは、ちょっといただけないなと。
ただし、これはあくまで「今は」の話です。感染の拡大が懸念されている今は「一時的に」リアルの催し物は自粛した方がいいというだけです。
これからは様々な産業のオンライン化が進み、それが常態化するに連れて、リアル空間の需要と価値はどんどん増していくはずです。AIの進化と普及が進むにつれて正解や正確性の価値が下がり、より人間らしさ(キャラクターなど)に価値が増しているのと同じ原理です。
リアルの場で価値を届けられること自体はこれからも非常に重要なことですので、
そんなビジネス設計ができる人が今後もさらに強くなるというのが私の見立てです。
したがって、あくまで今の時期は、ネット上での活動や勉強に集中してパワーを貯めておき、リアルの空間で最大限の価値を届けるための布石を残したり、そのためのファネル構造の再考をしておくのがいいかと思います。
ましてや、今回のコロナショックの状況を受けて、「オンライン上で完結するネットビジネス最強!」と言う人がいれば、個人的にそれはだいぶ違うと思っています。
オンライン上でのやり取りは非常に便利ですがずっとネット上の偶像としてのみビジネスをしていくことなんかできません。
オンラインの利便性を崇拝するあまり、リアルの場を相対的に軽視する人間には、ビジネスにおいて本当に大事な「何か」が欠けていると私は思っています。
ビジネスで本当に大事なもの「市場か、私情か」
で、これに関しては過去にコンサル生には伝えたことがあるのですが、一応ここでもシェアしておこうと思います。
まずはこちらの動画をご覧ください。
これは、私が以前高校生に対して講義した内容の一部です。
「インターネットを活用した、今の時代に適した新しい生き方を学び・実践する」
このようなコンセプトをもとに、私は現在某高校サポート校の運営に少しだけ携わっているのですが、ただその校舎というのは私が一から新しく立ち上げたものではありません。新規に設立した校舎ではなく、既存の校舎です。すでに存在していた校舎の運営を、一部任せてもらっている形なのです。
で、ここで重要なのは、「なぜ既存の校舎の人は、その運営の一部を私に任せてくれたのか?」という点です。
以下では、これを軸にどんなビジネスでも普遍的に通じる重要なことを話しますので、じっくりと読んでもらえればと思います。
まず、自分で作った校舎で事業をするのではなく、既存の校舎を巻き込んで事業をする以上、何よりも重要になるのはその校舎の人たちとの「対話」です。
自分で一から学校を作ってそこで事業を進めていくのであれば、一人で勝手に事業の設計をして勝手にマーケティングを仕掛ければいいと思います。
しかし、新たに作った校舎ではなく、既存の校舎で事業をする以上は、そういうわけにはいきません。すでにその校舎で教育に携わっている人、それぞれのビジョンや考えていることを何よりもまずしっかり理解する必要があります。
そのためには、その人達との対話が不可欠であり、具体的な事業の設計はその後になります。しっかりと対話をする前の段階では、なんちゃらマーケティングみたいなものは必要ありません。
なので、私が初めて校舎の学院長に会って直接話をした際には「具体的に校舎の運営に関して何をどう進めていくか」という話は一切しませんでした。
その時に私がしたのは、まずは徹底的に聞き役に回ることであり、校舎の教育に携わる人が考えていることを理解することです。そして、それを理解した後にしたのは、これまで自分が活動してきた内容やその活動の中で実現しようとしているビジョンなどの開示です。
正直、それだけです。校舎運営に関する具体的なことはその段階ではほとんど話していません。
もちろん、相手方から相談されれば答えられるくらいの運営設計は私の頭にはありましたが、そういったこと聞かれるまでは自分から口にしなかったのです。
要するに、その校舎に関する仕事の話をもらった後の、そこの学院長との初めての顔合わせの際に私が時間を費やしたのは…「具体的な校舎運営の進め方を共有すること」ではなく「ピオリムという人間が本物だと知ってもらうこと」です。
なぜ、そのようなことをしたのか…?
それは、既存の校舎を運営していく以上、その校舎の人から「この人なら任せてもいい」と思われなければ、何も始まらないからです。そしてそのように思ってもらうには、対話の場としてリアルの空間は不可欠です。
「SkypeやZoomで話せばいいじゃん!」と思う人もいるかもしれませんが・・・ただ、初対面での話の中で「この人なら任せてもいい」と思ってもらうには、空間が共有できていない場では足りません。
SkypeやZoomを使って話しても、自分のことをある程度は理解されるかもしれませんが、信頼まではされません(任せてもらえません)。「この人なら任せてもいい」という領域まで持っていくには、空間の共有は不可欠です。
同じ空間の中で顔を合わせ、膝と膝を突き合わせ、目を見て話をするからこそ、伝わることはあるのです。
結果的にかなりの好感をもってもらうことができ、現在運営を任されているという形なのですが、わりと多くの人は、こういうところを見落としてしまいます。特に「自分でビジネスが出来るようになればなるほど」です。
そこに気付かず、自分の内にあるものを理解されてもいないのに、うぬぼれ感満載のマーケティング話を進めようとする人は実は多いのですがただ、既存の校舎に関わる「人」を巻き込む事業である以上、それは絶対にやってはいけません。
そんな話をいきなり進められても、既存の関係者からすれば、ほとんどの場合「いやいや、その前におまえ何者だよ?」「私たちが求めてること理解してるのかよ」…って思われます。
安易に「ネットビジネス最強!」などという人は自分のスキルで勝負したいと思っている人が多いです。特に、真剣にビジネスを勉強し始め、自分に確固たるスキルがついて来れば来るほど、そのようなスキル勝負に持っていきたいという想いが強くなります。
だからこそ、仕事の話を進める際には「何をどう進めるか」という具体的な戦略を提案して自分のマーケティングスキルを誇示したいと思う人が多いのですが…
しかし、それ以前に大事なことがあるということです。
既存の仕事の関係者からすれば、「何をどう進めるか」以前に「誰がやるか」の方が大事なのです。「その人のスキル」以前に「その人の人間性」の方が大事なのです。
・その人がどんなビジョンを持っているのか
・どんな世界を実現していきたいのか
・そのためにどんなことを行動に移しているのか
このようなことを理解してもらい、その共有を通して信頼してもらうことがまず大事なのであり、それをすることなく自分の実績やスキルを誇示しても、ただただウザがられるだけです。
クールに「市場」を見て話を進める前に、情熱的な「私情」を持ってそれを共有することが大事です。
◎「自分のマーケティングスキル、ドヤァ!」感をすぐ出す人
◎「〇〇@月収●●万円」みたいな名前のツイッターアカウントを運営して金額がアイデンティティ化している人
このような人は、もしかすると、大事なものが抜け落ちてしまっているのかもしれません。ぜひ、このことをご自身のビジネスに置き換えて理解してもらえればと思います。
それでは、今日はこの辺で!