あなたは、一体誰なんですか?
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前回のメールでは「時の経過に伴って生じた業界の変化」について、個人的な視点を踏まえながらお話ししました。

どこか胡散臭く、怪しげで、アンダーグラウンドに位置していた「ネットビジネス」の世界。地下に潜った存在だったからこそ、当時は個人の情熱や知識がそのまま価値に変わる自由なフロンティアが広がっていました。

そんなアングラだった業界も、参入者の増加に伴い、いつしかオンラインビジネスや在宅ワークとして日の目を見る存在になっていました。地下に潜っていた「ネットビジネス」は、地上に上がり「オンラインビジネス」と認知され、怪しげな世界も一定の市民権を得るようになったのです。

ただ、それに伴って生じたのが「個性の埋没/同質化」です。

決まった型を教える画一的指導が広まり、これが正解!とされるテンプレートが出回り、皆が同じフレーズを使って同じように発信することで、SNSを中心に没個性的な投稿で溢れかえるようになったのです。

しかし、問題はそれだけではありません。

今回はその現象がもたらす、外からは見えにくいより深刻な現実についてさらに踏み込んでお話ししようと思います。

これからの時代に「自分がどのように働き、どう生きていくか」、それを考えるヒントとして役立てていただけると嬉しいです。

どこか苦しみながら発信している人たち

・「自分が何の専門家なのかをアピールしよう」
・「数字を提示して自分の実績を強調しよう」
・「抽象的なマインド論ではなく具体的なノウハウをツイートしよう」

これらの提言は、それぞれ単体で見れば、どれもビジネス上は非常に大事なことです。

しかし、その大事とされる提言にみんなが従うことで、多くの他者と同じようなプロフィールを作り、同じ切り口で発信をする人がSNSを中心に激増しました。

・「AIの専門家!最高月商〇〇円」
・「広告集客の専門家!ROAS〇〇%」
・「セールスの専門家!成約率〇〇%」

今や、自分の存在を際立たせるための戦略は、皮肉にもその他大勢に染まることを推奨する没個性的なマニュアルになってしまっています。

液晶テレビの画質が4Kだろうが8Kだろうが一般人にとってはほとんど変わらないように、最高月商が1億円だろうが2億円だろうが、それを見る側にとってはほとんど変わりません。つまり、どれも同じようなものに見えるのです。

さらに、見ている側にとってどれも同じ投稿に見えるだけならまだしも、そこにはより深刻な問題が内在しています。それは、マニュアルに従って発信をし続ける投稿者の側も実は疲弊してしまっているという現実です。

あなたも一度は見たことがあるかもしれません。

・「緊急・暴露・悪用厳禁」などというインパクトの強いワードが冒頭に配置された投稿
・「すぐ削除します」という文言で注意を引きつつも一向に削除する気配のない欺瞞投稿

これは反応を取りやすいフレーズを使った、誰かが作ったマニュアルに沿った投稿です。

そのマニュアル通りに実践すれば、確かに高い反応が取れることを実感できるかもしれません。はじめのうちは、それなりに売上も出るかもしれません。

しかし、いつまでも精密機械のように「緊急!すぐ消す!」などの強いワードを用い、魂のこもらない発信をし続けていると、次第に自分の中でも違和感が募ってきます。

機械のように型にハマった発信をしていく中で、自分の内心と発言との間に乖離が生じ、少しずつ魂が削られていく。気づけば、他者の反応を得るためだけに「正解」とされる言葉を必死に紡ぎつつも、どこか苦しみながら発信活動を続けている

そんな人が、実は後を絶たないのです。

当然、自分の内心を押し殺して自分自身が苦しみながら集客を続けても、その先お客様を長期的に良い方向に導くことは難しいです。精神的に疲弊した医者が患者を助けることができないのと同じように、自分の心が健全でなければお客様をプラスに導くことも難しいのです。

では、そもそもなぜ、そのような状態に陥ってしまうのか…?

それは、その人の中に「自分がない」からです。

あなたは、一体誰なんですか?


ここで言う「自分がない」というのは「自分自身をよく理解していない」ということです。

・自分にはどんな個性・特質が備わっているのか?
・自分が本当に大事にしている価値観は何なのか?

これを明確に理解していないままでは「自分らしい行動が何なのか」もわかりません。そして自分らしい行動が何かわからない人は、自分以外の「外の基準」に頼って行動するしかなくなります。

それこそ・・・

・自分らしい行動ではなく、他人が作ったマニュアルに沿って行動をしたり…
・自分らしい投稿ではなく、他人のいいねが付きそうな投稿をしたり…
・自分らしい選択ではなく、他人から褒められそうな選択をしたり…

そんな自分の実存がない状態になってしまうのです。


「あなたは、一体誰なんですか?」


この問いに明確に答えられないからこそ、人間味を失った刈り取りマシーンと化した行動をとり、次第に疲弊していくのです。

そして今や、この「人間味の喪失」という問題は生成AIの登場によって全く新しい次元の脅威となりつつあります。

これまで人間が苦しみながら生み出していた「魂のない投稿」、AIはそれを、苦しむことなく一瞬で、無限に生成できてしまう時代になりました。AI任せの投稿や優等生ぶった文字の羅列が、これまでとは比較にならないスピードと量でSNSを埋め尽くす時代に突入したのです。

AIの濁流の中で、自分はどう生きるか


ではそんな中で、私たちはどう生きていけばいいのか…?

もう、お分かりなのではないかと思います。魂のない言葉が濁流のように溢れかえる、そんなAI時代だからこそ、私たちが今すぐ取り組むべきは誰かが作った「正解」を追い求めることではありません。

自分自身の「個性」や「特質」を深く掘り下げ、自分の人間的な価値を極限まで高めていくこと。みんなと同じ色に染まるのではなく「自分だけの最適解」を見つけ、その色を輝かせていくこと

これからの時代、これがとてつもなく重要になってきます。

もちろん、AIをビジネスで活用するのは当たり前です。しかし、それは単に効率化の道具として使うのではありません。自分の「個性・特質」そして「魂」が宿る、そんなビジネスを創造するために“AIを従える”のです。

では、具体的にどうすれば、これからのAI時代にふさわしい形で自分らしいビジネスを構築していけるのか?

次回のメールではそれについての非常に重要なお知らせをしたいと思います。それまでに、ぜひご自身で考えてみてください。

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AI時代、私たちはどう生きていけばいいのか?
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