同調圧力の強い日本が辿る末路と破壊的イノベーションの話
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昨今は円安がどんどん進行して日本経済が不安視されていますね。

そしてそれに伴い、資産をドルで保有する人や外国株や仮想通貨の投資に興味を示す人も次第に増えてきている印象です。

そこで今回は、この「投資」という行為を通じて今私が感じていることをシェアしておきたいと思います。


この記事を読むことで理解できること

◎「投資を始めることにはどんな意義があるのか」
◎「今後日本経済は発展するのか、衰退するのか」
◎「日本からイノベーションを起こす起業家が出てこない理由」


日本から破壊的イノベーションは起きない


まず、投資というのは「他者のビジネスにお金を出す」という行為です。そして当然、どのビジネスに・いくらお金を出すのかについては慎重に吟味していくことになります。

したがって投資には「複数の他者のビジネスをじっくり観察して比較する」という行為が伴います。実際に私も自分のビジネスを実践するだけではなく他者の(主に海外の)ビジネスに投資もしており、これまで様々な海外プロジェクトを観察してきました。

そしてそれを通して現在痛切に感じていることがあります。それは次のことです。

世界に破壊的イノベーションを起こすレベルの起業家は決まって海外の起業家であり、日本の起業家とはそのあり方が全く違う

おそらく世の中に革新を与えるような起業家が日本から出てくることは今後もないと思います。

これは元を辿れば日本の地理的・歴史的な要因が大きいかもしれません。

日本は「島国」という地理的な特性上、長きにわたって自分達だけで作り上げてきた価値観を守り、島の外にある別の価値観を取り入れることをしてきませんでした。島の内部や特定の村社会の中で形成された価値観をもとに風習が作られ、人々はそれを伝統として維持していくことを大事にしてきたのです。

そしてそのような姿勢は「自分たちとは異なる価値観をもつ者を極端に嫌う」ことに繋がります。異なる価値観を受け入れるということは、それまで自分たちが大事に守ってきた伝統を多少なりとも崩すことにもなるからです。その中では、ひとたび新しい価値観を唱えるものが出てくれば、それは集団からは“異質なもの・不快なもの”とみなされ同調圧力によってかき消されることになります。

これが、日本から破壊的イノベーションを起こす起業家が出てこない端的な理由です。

そもそもイノベーションとは「今の社会の均衡を崩した上で一段階上の新たな均衡を創り出す」ことを言いますが、日本は今の社会の均衡が崩す者を嫌うのです。村八分という言葉がある通り、既存の社会の均衡を脅かすイノベーターは徹底的に排除する…日本社会はまさに同調圧力社会と言えます。

同調圧力社会が辿っていく末路


そしてこの日本に顕著な同調圧力社会は、イノベーターを輩出しないどころか、今や国家の経済成長を妨げる要因にもなっています。

例えば、現在の日本は少子高齢化という重大な問題を抱えています。これは今後の国の経済成長を考える上で非常に大きな問題です。そしてその少子高齢化問題を根本から解決するにはもはやそのソリューションは一つしかありません。

それは、移民を受け入れることです。

海の向こうから移民という形で若者を受け入れることでしか人口ピラミッドの問題は解消されないのです。

そんな中、なぜ日本は移民を受け入れることに消極的なのか?…それは今の日本の政治家が自分達の権力を守りたいからです。

移民を受け入れるということは、移民グループの政治代表を自分たちの政治システムの中に組み込んで彼らにしかるべきポジションを与えることを意味します。つまり、移民グループの価値観も反映させて(これまでとは異なる新たな価値観も取り入れて)政治を行わなければならなくなるのです。

すると、日本社会における今の政治家の地位・影響力は相対的に下がってしまいます。要するに、自分たちの既得権益を守りたい政治家は今のパワーバランスが崩れることを恐れるあまり移民受け入れを実行しようとはしないということです。

このように長期目線に沿った根本的問題解決に着手することなく、短期目線に沿った自らの既得権益の保護を優先する…そんな日本の経済はどんどん衰退の道を辿っていくことになるでしょう。

アメリカは移民を受け入れることで新たな経済成長の道を開いていますが、それができない同調圧力社会・日本は自ら経済成長の道を閉ざしていると言えます。

アメリカ社会と日本社会の決定的違い


繰り返しになりますが、このような既得権益を守ろうとする日本社会は、破壊的イノベーションを起こす起業家を潰す社会です。

仮にイノベーション気質を持った起業家が日本社会に現れても、そのような人の声は日本社会では煙たがられ、無視され、同調圧力によってかき消されることになります。すると多くの日本の起業家は革新的な気質を持ってビジネスをするモチベーションもなくなっていくのです。

結果として、日本の起業家は社会の問題に対する「本質的な解決策」を見出すようなビジョンをもってビジネスをすることはなく、真似事ビジネスの実践でそれなりのお金を稼いでいくだけの「表面的な解決策」を選択することになります。小金持ちになり、夜景の見えるタワマン高層階や大きな豪邸に住むことをステータスにし、まるでそれが人生の勝ち組の証であるかのように振る舞う…インターネットビジネス業界でもそのような起業家が多くなっているのが現状です。

レベルが低すぎると言うと語弊があるかもしれませんが、少なくともそのような日本社会からスティーブ・ジョブズやイーロン・マスクに代表される起業家が出てくることはまずありません。ビジネスで破壊的イノベーションを起こすような海外の起業家は日本の起業家とはあり方そのものが根本的に違います。

イーロン・マスクであれば、海が見える豪邸に住んだり金持ち仲間とキャバクラで豪遊したりすることはありません。仕事もオンライン上で部下に指示出しをするだけで自らは余暇を楽しむなどということは一切しません。彼は昼夜問わず自分のビジョンの実現と社会のためにビジネスに取り組み、年末年始は部下と一緒にテスラの工場に寝泊まりしながら人生の全てを捧げて仕事をします。破壊的イノベーションを起こすレベルの本物の起業家は、もはや日本の起業家とは住む世界も違うのです。

これが、移民を受け入れて新しい価値観を容認し多様性を持って発展してきたアメリカ社会と、移民も受け入れず既得権益と同調圧力によって新しい価値観が抑圧される日本社会との差です。

無論、それは私自身も例外ではありません。私も10年以上起業家として活動しており、イノベーション気質を持つ海外起業家の仕事への熱量や考え方にはとても共感できます。ただ、彼らと同じように世界に破壊的イノベーションを起こすレベルのビジネスができるかと聞かれると、正直同じレベルではできる気がしません。それは彼らが手がけるプロジェクトを複数観察してきた立場から言えることです。

それであれば(自分がやらないのであれば)、破壊的イノベーションを起こす可能性のある海外の起業家のビジネスに投資するという形で支援することは社会全体にとっても意義のあることです。

また、彼らのビジネスを観察しそこに垣間見える思考を吸収することで自分のビジネスのレベルを上げることも可能です。たとえ大規模なイノベーションを起こすレベルのものでなくても、どんなビジネスも目の前のお客様に価値を与え、社会にプラスの影響を与えるものであることは事実です。

つまり、投資という行為はただの賢い資産構築法や防衛法になるというだけではありません。投資を通じて他者のビジネスを観察することで自分のビジネスもパワーアップさせ、それによってより大きな価値を生み出すことも可能なのです。

私は常々ビジネスでの学びを通じて人生全般をプラスにしていくことは可能だと言っていますが、投資という選択肢が増えるとそのビジネスもさらに深く学ぶことができるようになります。

投資を通してビジネスを学び、そのビジネスの学びを通して人生を豊かなものにできる

そのような点からも、投資という選択肢は持っておくといいと思います。

これまで投資を考えていなかった人にとっても今回の内容が何かの参考になれば幸いです。

では、今日はこの辺で!


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