アダルトアフィリエイト実践者が逮捕?海外サーバー利用でもわいせつ画像掲載は違法

先日、少し気になるニュースを目にしました。「アダルトアフィリエイトの実践者が逮捕された」というニュースです。

…なんかこれだけ聞くと「アダルトアフィリエイトに規制がかかったのか?」と思う人もいるかもしれませんが、決してそういうわけではありません。

「アダルトアフィリエイトの実践自体」が問題なのではなく、「ネット上でのわいせつ画像(無修正画像)の公開」が問題となったのですが、まさかこんなことで逮捕される個人が出るとは思いませんでしたね。

ネット上のわいせつ画像にまつわる規制が厳しくなってきたのでしょうか…。

「一斉に立ち上がる警察」vs「一斉に勃ち上げる男たち」

結果として、今後はこんな構図が強くなってくるのかな~なんて思います。

「警察は警棒を握り、弾を扱い、発砲することもある」
「男たちは別の棒を握り、玉を扱い、発射することしかしない」


…とまあ、冗談はさておき、今回のニュースの詳細を以下で確認しておきましょう。

【11月20日】
警視庁は2015年11月20日、渋谷区に住むIT関連会社の役員・長岡正尚容疑者(32)を「わいせつ電磁的記録記録媒体陳列」の疑いで逮捕したと発表しました。警視庁によると、長岡正尚容疑者は今年の6月1日~3日、ネット上から拾ってきたわいせつ画像をツイッターに投稿し、不特定多数の人が閲覧できる状態にした疑いがもたれています。

どうやら100以上もの大量ツイッターアカウントを作り、そのアカウントに自動で投稿できるサイトを利用してわいせつ画像を自動で大量に更新していたようです。投稿にはわいせつ画像と一緒にアダルトサイトのURLも貼り付けており、長岡容疑者はそのアダルトサイトから一定の広告収入を得ていたといいます。

警察の調べに対し、長岡容疑者は「ネットにもともとある画像だから違法だと思わなかった」として容疑を否認しているとのことです。

【11月26日】
警視庁などの18都道府県警は2015年11月26日、アダルト広告宣伝ブログの管理人・橋本公男容疑者(41)ら13人を「わいせつ電磁的記録記録媒体陳列」容疑で逮捕したと発表しました。橋本容疑者らは、自分のブログの訪問者を増やすため、ブログ内にわいせつな画像を貼り付け不特定多数が閲覧できる状態にした疑いがもたれています。

そのブログ内には「アダルトサイトの広告」も貼り付けられており、橋本容疑者らはそのサイトから一定の広告収入を得ていたとされています。

逮捕者はいずれも匿名性が高い海外サーバーを使ったサイトを利用しており、警察の調べに対し「海外サーバーだから摘発されないと思った」と供述している者もいると言います。
※26日の件は少しわかりづらいかもしれませんが、自分のブログに「アダルトサイトの広告」を貼ること自体は問題ではありません。自分のブログに「わいせつ画像(無修正画像)」を貼ることが問題なのです。


アダルトアフィリエイトの規制は…


さて、というわけで、まずはこの二つのニュースの共通点をまとめておきましょう。

これらの共通点は
「逮捕者は、アダルトサイトから広告収入を得るアダルトアフィリ実践者」
「逮捕容疑が“わいせつ電磁的記録記録媒体陳列”というもの」
という二点ですね。

ただ、①はあくまで結果論であって、決してアダルトアフィリエイトの実践自体が問題なのではないです(これは冒頭でも言った通りです)

問題なのは②で、要は「ネット上に無修正画像をアップした」ことが法律に抵触するんです。「ネット上に無修正画像をアップして誰でも閲覧可能な状態にする」、この行為が「わいせつ電磁的記録記録媒体陳列」に該当するんですね。

その無修正画像をアップしたのが、「結果として今回はアダルトアフィリエイト実践者だった」というだけで、別にアダルトアフィリを実践することに問題があるわけではありません。

ただし・・・

この件を機に、おそらく「今後はアダルトアフィリエイトもやりづらくなってくるだろうな~」というのが私の予想です。

アダルトアフィリをメインにするのは危険?


というのも、ここ一週間「わいせつ電磁的記録記録媒体陳列」という馴染みのない容疑で立て続けに逮捕者が出てきています。

法律の専門家ではない一般人からしたら「何それ?」という感覚ですが、この現象は、これまで野放しにされていたネット上のわいせつ物に関しての規制が日々強化されてきていることを示したものと言えるでしょう。

実際、今回の逮捕の件では‟特別誰かが被害を被った”ということはありません。いわば目に見える被害者はいないにもかかわらず、警察が動き出したのです。

このことからも「国としてアダルト系の規制を強化している」というのは間違いないのではないでしょうか。

そうなると、アダルト系のアフィリエイトについても、今回は直接問題にならなかったものの、今後どうなるかは正直わかりません。

アダルト系に関しては、無修正のもの以外にも児童ポルノなど規制対象があり、そういったものの規制も、時の経過とともに変わってきていますから「今はセーフでも今後はアウト」となる可能性は十分あります。

今回のように「海外サーバーだからセーフだと思っていた」なんていう言い訳も一切通用せず、どんどん取り締まりは強化されていくでしょう。

現に、無修正画像や動画に関しては、今でも「海外サーバーだから大丈夫」と勘違いしている人も多いですが、日本国内でサイトを運営している時点でサーバーがどこだろうと関係ありません。

ブログ管理人の中には「海外サーバー」というのが法律の抜け道だと思っていた人も多いようですが、そんなものはそもそも抜け道にはならないのです。

今回の件を機に…

ブログ運営者は、抜け道だと思っていたものを失ってしまいました。
ブログ閲覧者も、ヌケる道を一つ失ってしまったわけですが…。


このように、規制が強化されてきているうえに、目まぐるしく変わる法律に気を使って実践していくというのは結構ストレスがたまりますし、正直やりづらいと思います。

そういった意味で「アダルトアフィリエイトはメインの収入減にすべきものではない」と私は考えています。

ただただ「稼げる」という理由だけでやるべきものではないでしょう。アダルトを収益のメインにするのはあまり賢い好プレーとは言えません。

そんなものは、ただのチンプレーのような気がします。