【メルマガ原稿】「授業をしない塾」という衝撃


どうも、富沢です。


前回のメールでは、
AI時代の中でも自分が選ばれる理由作りについて

「シャネルのストーリー・理念・世界観」

を例に挙げながらお話ししました。


ストーリー・理念・世界観という感情的価値は
他の誰とも被ることのない自分特有のものであり、
AIでも代替ができない独自の価値になります。

これをしっかりと確立することにより、
「自分が選ばれる理由」を一つ作ることができるのです。


なお、先日例に挙げたシャネルは
すでに高級ブランドとして認知されていますが、

もちろんストーリーや理念を打ち出すことは
「高級ブランド品だから重要」というわけではありません。

一般的に高級と認知されるものではなくても、
自分が見込み客から選ばれる存在になる上では
ジャンルや業種を問わず、共通して重要なことになります。


そこで今回のメールでは、
前回とは全く異なる業種を例に挙げながら、

『自分のストーリーやそこから生まれる理念を元に
独自のポジションを確立し、選ばれる存在になる』

この重要性をお話ししようと思います。


今回例に挙げるのは、かつて私が身を置いていた受験業界です。


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◆《業界の常識に従っても埋もれるだけ》
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一昔前まで、大学受験の塾や予備校の価値は
「いかに人気のある講師が授業を提供するか」
という点に見出されるのが一般的でした。

予備校側は授業が上手い講師を積極的に採用し、
中でも特に人気の講師は “カリスマ講師” として
大々的に売り出していたのです。


一方、その予備校に通う高校生や浪人生の側も
「カリスマ講師の授業が受けれられる」ことに
大きな満足感を抱くという傾向がありました。

また、予備校にはまだ通っていなかった学生も
「自分もそのカリスマ講師の授業を受けたい」
と思って予備校に通い始めるケースも少なくありませんでした。


その点では「予備校の価値=講師陣の質」
と言っても過言ではなかったと思います。

このように、当時の受験予備校業界では
「いかに人気のある講師が授業を提供するか」
という尺度で価値が測られるのが常識となっていたのです。


そしてそんな状況の中で、仮にあなたも
大学受験専門の塾の経営を始めるとします。

その時、あなたもその業界の常識に従って
全く同じ価値基準で塾経営を進めるでしょうか?

もし、当時常識化されていた価値基準に沿って
経営するのであれば、次のように考えるはずです。


・「うちの塾でも、他の予備校に負けないように授業力の高い講師を採用しよう!」
・「そのためには給与を魅力的なものにする必要があるからを人件費を上げよう!」
・「うちの塾の方がより講師が魅力的だと知ってもらうために広告宣伝費も多くかけよう!」


このように、業界の常識的な価値基準に従うと
競合他社と同じ価値基準で勝負することになり、
結果として経費も上がってしまうことになります。

そして結果的に、どんどん支出が増えていく
泥沼競争に陥ることになってしまうのです。

これでは、経営する側が次第に疲弊する構図が出来上がるだけです。

何より、競合他者と全く同じ価値基準で
同一直線上で勝負しているだけなので
これだと競合の中に自分の塾が埋もれてしまい、

「自分の塾を選んでもらう理由」

を作ることもできなくなってしまいます。


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◆《「授業をしない塾」という衝撃》
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しかし、そんな中で・・・

当時の常識とは全く異なる価値基準を採用し、
独自のポジションを確立した塾が現れました。

それが「授業をしない塾」というコンセプトで有名な武田塾です。


武田塾が何をしたのか、それを端的にいうと…

「質の高い授業を提供する」という尺度ではなく
「授業をせずに成績を上げる」という別軸で戦う

という選択をしたのです。

つまり、当時の常識的価値基準は採用せず
業界の中にそれまでには存在しなかった
全く新しい価値基準を創ったということです。


この場合の武田塾のターゲットは、
「生徒よりも講師が主役になっている」
そんな業界の在り方に不満や不信感を持つ人です。

そのような人たちを対象にしながら、

「生徒の成績を上げるために本当に必要なのは
質の高い授業ではなく、生徒が自学自習を通して
成績を伸ばせる状態を作るサポートだ!」

という当時の常識を覆す切り口で塾を運営し、
ガラ空きだったポジションを確保したのです。


なお、この武田塾のポジショニングの背景には、
その創設者である林尚弘氏の原体験に基づいた
明確な「ストーリー」があります。

「自分の受験時代に授業を受けても成績が上がらなかった事実」
「逆に自学自習を突き詰めたことで成績を伸ばせた実体験」

その経験から武田塾は生まれています。


当初は「授業をしないなんてありえない」という
受け入れがたい空気感もあったようですが、
徐々にそのストーリーに共感する人も現れるようになりました。

そしてその顧客に向けたサービス提供を通して
実際に生徒たちの成績は劇的に向上したことで
「授業をしない塾」の効果も証明されていったのです。


このように、

『自分のストーリーやそこから生まれる理念を元に
独自のポジションを確立し、選ばれる存在になる』

というのは、ジャンルや業種を問わず
あらゆるビジネスに共通して重要なことになります。


前回と今回の例の理解を通して、
「自分が選ばれる理由作り」については
だいぶ輪郭が掴めてきたのではないかと思います。


前回のシャネルの例では
「ブランディングによる選ばれる理由作り」
の側面が強く、

一方、今回の武田塾の例では
「ポジショニングによる選ばれる理由作り」
の側面が強いです。


双方共に、自分のストーリーや理念を元に
選ばれる理由を作っているという点では同じなのですが、

・ブランディングの側面が強いのか
・ポジショニングの側面が強いのか

という違いもありますので、前回と今回の例を
じっくり比較しながら内容を理解してほしいと思います。


ぜひ、ここでのお伝えしたことを元に
自分が選ばれる理由作りを考えてみて下さい。


では、今日はこの辺で!
今の時代に適した新しい生き方を学び実践しませんか?