ここでは、YouTubeに表示される4種類の広告の中で、最もクリック率が高いと言われる「TrueViewインストリーム広告」について詳しく解説します。


なお、YouTubeの広告の種類については過去の記事ですでにまとめていますので、4種類の広告の概要とそれぞれの特徴に関する説明はこちらからご覧ください。



広告費が発生するタイミングは?

TrueViewインストリーム広告
TrueViewインストリーム広告とは、動画再生前にCMのように流れる映像広告のことを言います。この広告が流れてから5秒が経過すると、上の画面のように右下にスキップボタンが表示されます。


この広告で動画投稿者(パートナー)が広告収入を得るには、


①視聴者がこの広告をスキップせずに30秒以上視聴する
②広告が30秒以下の場合は視聴者が最後まで広告を視聴する
③視聴者が赤枠の部分(クイッカブルエリア)をクリックする

のいずれかの条件を満たしている必要があります。


もし視聴者が30秒も絶たないうちに、赤枠の部分もクリックせずに広告をスキップした場合には、動画投稿者の広告収入は増えません。

したがって広告主の側からすると、「動画視聴者が自社の広告を最後まで(もしくは30秒以上)視聴した時」あるいは「赤枠の部分をクリックした時」に、支払うべき広告費が発生するということになるのです。

そしてすでに冒頭で触れたように、このTrueViewインストリーム広告は他の広告と比較してクリック率(視聴率)が高いです。言い方を変えると、この広告は広告費の発生率が高いということになります。



なぜ視聴率(クリック率)が高いのか?


では、なぜこのTrueViewインストリーム広告は比較的クリック率(視聴率)が高いのでしょうか。


■【視聴者の能動的動作を要しない】


その理由はいくつか考えられますが、まず一つには「スキップという視聴者の能動的動作がない限りは広告費は発生する」という特徴があるからです。

上で説明した通り、TrueViewインストリーム広告はCMのような映像広告なので、視聴者がスキップしない限り勝手に流れていきます。したがって、広告費が発生しない条件としては「スキップボタンを押す」という視聴者による能動的動作を要するのです。

ディスプレイ広告やInVideo広告であれば、その広告をクリックすることが広告をクリックすることが広告費発生の条件になりますが、TrueViewインストリーム広告では、広告をクリックしなくても一定時間流しているだけで広告費が発生するのです。


■『ディスプレイ広告とInVideo広告』
広告がクリックされなければ広告費は発生しない
(能動的動作がなければ発生しない)

■『TrueViewインストリーム広告』
スキップボタンをクリックされなければ広告費が発生する
(何もしなくても発生する)


広告費が発生する条件として「視聴者による能動的クリックを要しない」、この性質がTrueViewインストリーム広告の広告費発生率の高さの一番の要因になっていると考えられます。



■【スマホ上でのタップのしやすさ】

スマホ
また、「スマホ上でのクイッカブルエリアのタップのしやすさ」というのも広告費発生率が高い要因となっているでしょう。

上の画面のように、スマホにおいても複数の赤枠部分が一つでもタップされれば広告費としてカウントされるのですが、指を画面に直接触れるスマホでは、スキップボタンに近いクイッカブルエリアを意図せずタップしてしまうということも珍しくはないはずです。

グーグルの側としては誤クリックと判明した場合にはカウントしないことになっていますが、それが誤クリックかどうかの判断がどの程度正確なものかはわかりませんし、そのような精度をどれだけ高めようと、おそらく一定の限界はあるはずです。

したがって、多くの人の日常に染みついているスマホでのタップのしやすさというのも、広告費発生率が高い一因になっていると考えられます。



まとめ


以上のように、TrueViewインストリーム広告のクリック率(視聴率)が高いのは、


●広告費発生に必ずしも視聴者の能動的動作を要するわけではない
●人々の日常に染みついたスマホにおいては広告費発生対象の部分がタップされやすい

という理由があると考えられます。


広告主としては「ただ単に広告費が発生しやすいだけでは経費がかさんでマイナスが大きいのでは?」と思うことがあるかもしれませんが、実際はそんなことはありません。

すでに前回に記事「YouTubeで動画広告を出す広告主の狙いは?」で触れた通り、広告の目的が「認知施策」であった場合には広告を出すことだけでも一定の価値はあるのです。


そしてYouTubeで広告収入を稼ぐ動画投稿者としても、こういった報酬発生のタイミングなどはしっかりと理解しておいた方がいいでしょう。

先ほど「スマホでもタップがされやすい」という話をしましたが、投稿者としては自分の動画の視聴者の層がパソコンから視聴しているのか、スマホから視聴しているのか、それを調査して入念な対策を施すだけでも稼ぐスピードはだいぶ変わってきます。